コーヒーのおいしさは「ハンドピック」から
当店では、1杯のコーヒーに込められた品質を大切にするため、焙煎後の「ハンドピック(Hand Pick)」を徹底しています。ハンドピックとは、コーヒー豆に混ざる欠点豆や異物を手作業で取り除く工程のこと。時間と手間のかかる作業ですが、これを丁寧に行うことで、雑味のないクリアな味わいのコーヒーが生まれます。
欠点豆とは、虫食いやカビ、未成熟、過発酵など、品質に問題のある豆のことを指します。これらがわずかでも混ざっていると、どんなに良質な豆でもエグみや渋み、酸化臭などが出てしまい、全体の味を損ねてしまうのです。そのため、ハンドピックはコーヒーづくりにおいて、味と香りの品質を守る「最後の砦」と言っても過言ではありません。
当店では、焙煎後の豆に対してハンドピックを行っています。焙煎後には焙煎ムラや焦げすぎた豆を取り除いています。目と手の感覚を頼りに、一粒一粒を丁寧に選別していくこの作業は、機械ではできない繊細な判断が必要です。
大量生産の時代にあって、こうした手作業は非効率と思われるかもしれません。しかし、私たちは「一杯の美味しさ」に誠実でありたいと考えています。手間を惜しまず、目に見えないところでの丁寧な仕事こそが、飲んだ瞬間に感じる「違い」につながると信じているのです。
ぜひ、当店自慢のブレンドを味わう際には、そうした裏側にある丁寧な仕事も感じていただければ幸いです。一粒一粒に込めた想いとこだわりを、ゆっくりとした時間の中でお楽しみください。